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一枚ずつ、AIが読む。名刺管理アプリ Card Bank 最新版で増えたこと

交流会でもらった名刺の束を、帰りの電車で撮り終えておきたい。私たちが作っているiPhone向けの名刺管理アプリ「Card Bank」は、そんな場面のために作ったアプリです。
最新版の1.39.0では、名刺の読み取り方を大きく変えました。初回の確認画面でAIでの読み取りを許可していれば、撮影した名刺はすべてAIが読みます(プランごとの回数まで。無料プランは1日10回)。この記事では、増えたこと、変えたこと、そう決めた理由をまとめます。
撮った名刺は、一枚ずつAIが読む
これまでのCard Bankで、Card Bank Plusをご契約の方がAIで読み取れたのは、「再認識(AI)」を押したときと、撮影した名刺を縦書きと判定したときだけでした。それ以外の名刺は、iPhoneの中で文字を読み取っていたのです。
1.39.0からは、確認画面で許可した場合に限り、撮影したすべての名刺をAIで読み取ります(プランごとの回数まで)。シャッターを切った時点で、表面として撮影した画像を、私たちの中継サーバーを経由してGoogle LLC(アメリカ合衆国)のGemini APIへ送ります。撮り直した場合や保存しなかった場合も、撮影した画像は送信済みです。中継サーバーは画像を保存せず、裏面は送りません。
許可しなかった場合は、これまでどおりiPhoneの中だけで読み取ります。回数の上限に達したときや、混雑しているときや通信できないときなど、AIが読めなかったときも、端末内の読み取りに切り替わる仕組みです。
すでに許可していた方にも、アップデート後の最初の起動時にもう一度確認します。以前に「許可しない」を選んだ方と、設定でオフにしている方には、確認画面は出しません。AIでの読み取りを使うときは、設定の「クラウドOCR」をオンにしてください。
縦書きも、携帯とFAXの区別も
AIは名刺を、氏名・フリガナ・会社名・部署・肩書き・電話・メール・住所・URLの項目に分けて入力します。項目ごとに入るので、あとから直すのは読み違えたところだけで済みます。
- 縦書きの名刺も、項目ごとに読み取ります
- 電話番号は、名刺の「FAX」「携帯」などの表記や番号の形から「電話」「携帯」「FAX」に分けて保存します
- 「〇三」のような漢数字の電話番号や番地は、半角数字にそろえます
- 住所や肩書きが複数行に分かれた名刺も取り込めます
FAXの番号には、発信ボタンを出しません。電話をかけたつもりで、取引先のFAXを鳴らしてしまう。そんな失敗を、画面の側でなくしておきたいと考えました。
読み取りの結果は、名刺の書体や撮影の状態によって誤ることがあります。保存したあとでも、詳細画面で直せます。AIへ送る画像も小さくして、読み取りを待つ時間と通信量を減らしました。
撮って、待たずに整理する
どこで会った人かを、「出会い」として残せるようになりました。撮る前に、撮影画面の上の「いまの出会い」で会の名前を選んでおくと、続けて撮る名刺すべてに同じ出会いが付きます。
机に並べた20枚も、続けて撮って「完了」を押すだけ。「取り込み結果」の画面で読み取りの進み具合を見ながら、出会いとタグをまとめて付けられます。読み終わるのを待たずに、先にタグを付けても大丈夫です。
あとから探す側も作り直しました。「出会い」タブでは、会ごとに名刺をまとめて見られます。検索は画面下の検索ボタンに集め、結果を名刺と出会いに分けて並べるようにしました。メモや名刺の文字で見つかったときは、その部分を表示します。
今回から、読み取りを待つ間は、はちわれ猫が一緒に名刺を読み、読み終えると笑顔になります。設定の「猫の表示」で、控えめにも、表示しないにもできるようにしました。仕事の道具ですから、静かに使いたい方もいるはずです。
料金とプラン
料金はすべて税込です。無料プランでも名刺は300枚まで保存でき、AIでの読み取りは1日10回まで使えます。撮影・端末内の文字認識・iCloud同期・書き出しは、無料のままです。
Card Bank Plusは月額500円、または年額5,000円。名刺の保存は上限なし、AIでの読み取りは月500回までです。複数の名刺を選んでまとめて「再認識(AI)」を実行する機能は、有料プランの機能になりました。初回は14日間無料でお試しいただけます(無料期間が終わると、自動で有料の購読に移ります。終わる24時間前までに解約すれば、料金はかかりません)。
回数はAIで読み取れたときだけ数えます(撮り直した場合も、読み取れた回数に数えます)。回数はこの端末で数え、無料プランは毎日0時、有料プランは毎月1日に戻ります(端末の日付で区切ります)。このほか、お使いの回線ごと、およびサービス全体で、1日あたりの利用上限があります。
すでにCard Bank Plusをご契約中の方へ。保存枚数の上限なしは、これまでどおりお使いいただけます。AIでの読み取りの「月500回まで」は、2026年10月20日より前に始まった契約期間(無料トライアルの期間を含みます)には、その期間が終わるまで適用しません。次の更新から適用します。
もっと読む方には、Card Bank Pro
展示会やイベントで名刺を受け取ることが多く、月500回では足りない方のために、Card Bank Proを新しく用意しました。月額1,000円、または年額10,000円(税込)で、名刺の保存は上限なし、AIでの読み取りは月1,000回まで使えます。Proには無料トライアルはありません。
なぜ、すべての名刺をAIで読むことにしたのか
端末内の読み取りは、通信がいらず、名刺の画像が外へ出ません。ただ、縦書きの名刺のように、端末内では読み取りにくい名刺があります。横書きの名刺でも、読んだ文字をフリガナ・部署・肩書きに振り分け、電話とFAXを見分ける仕事は残ります。縦書きのときだけAIに回すより、最初からすべてをAIに読ませたほうが、あとで直す手間は少ない。私たちはそう判断しました。
すべてをAIで読むなら、1枚ごとの負担は軽くしておきたいところです。最近のAIモデルには、答える前に「思考」の段階を挟むものがあり、私たちが使っているGeminiも、既定のままだと思考してから答えます。思考した分にも利用料がかかり、待ち時間も延びます。
名刺の書き起こしは、決まった様式の文字を読んで、項目に振り分ける仕事です。難しい推論が要るわけではありません。試験用に作った名刺の画像で比べたところ、思考を絞っても、軽いモデルに替えても、読み取りの結果に目立った差は出ませんでした。だから私たちは、上位のモデルに深く考えさせる道は選ばず、軽いモデルを、思考を低く抑えた設定で使っています。
回数の上限に達しても、AIを止めて終わりにはせず、端末内の読み取りへ切り替えます。名刺は、その場で撮るもの。展示会の会場で読み取りが止まっては、道具として役に立ちません。上限も、ぼかさずに回数で書いています。
一方で、AIを使わない選択肢は残しました。顧問先の名刺を、外部のサービスに預けたくない。士業の事務所などには、そう考える方もいるでしょう。その場合はAIでの読み取りを「許可しない」にして、iPhoneの中だけで名刺を管理し、必要な分だけCSVで事務所の台帳へ書き出せます。名刺の保存先は、既定であなたのiPhoneの中です。
ダウンロード
Card Bankは、App Storeからダウンロードできます。アカウント登録はいりません。
交流会でもらった名刺があれば、帰りの電車で撮ってみてください。読み取りを誤ったときの様子や、使いにくいところがあれば、サポートページからぜひ教えてください。ひとつずつ直していきます。
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